毒親から逃げ切った人生のその後【フレネミー撃退編・下】

大学4年の夏。就職が決まったから、先に内定の取れている大杉くんと遊びに行きたいと思っていた。


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大杉くんはたまたま出身中学が沙織と一緒で、3人で遊ぶことも多く、私の大杉くんへの好意を沙織も知っていた。沙織と大杉くんの二人で食事したり、メールしていることもよくあった。



沙織の家に遊びに行った日のこと。沙織の携帯が座っていた私からすぐ見える場所にあり、メール画面が視界に入った。差出人は大杉くんだ。



私🐷(相変わらず仲良いなあ。中学時代はあまり接点がなくて、私を介して親しくなった筈なのに……ちょっと嫉妬🔥)



次の瞬間、私は凍りついた。メール画面には「今日は彼女の親に初めて会ったよ!緊張した~!沙織ちゃん、色々アドバイスありがとね!😊」とあったからだ。差出人をもう一度確認する。



私🐷「……ねえ、沙織。メール画面見えちゃったんだけど、大杉くんからのメールに彼女のことが書いてあるけど……?」



沙織はしまった、という顔をしなからぶっきらぼうに返事をした。



沙織👩「半年前から彼女いるらしいよ。言いづらいし、彼女がいても告白したらチャンスがあるかも知れないから言わなかったけど」


私🐷「……だって、知ってるのと知らないのじゃ、戦略も全然違うと思わない?知ってたら無駄に連絡やアプローチしなかったのに……」



※今から思うと「アプローチ」って死語ですね💧



沙織👩「それ私のせい?二年間同じゼミなのに、もっと早く近づく努力をしないから悪いんじゃん。」


私🐷「彼女が出来たのは沙織のせいじゃないよ。でも、親友なら忠告くらいしてよ。今さっき、『いつ告白するの~?』なんて言ったばかりだよね?」


沙織👩「お節介して大杉くんのプライバシー明かすとか可哀想でしょ?自分から積極的に行動しないのに、人を責めないでよ。」



私は反論する気力もなく、手早く荷物をまとめ、今日は帰る。と言って世田谷の親戚の家に戻ってきた。さすがに失恋と沙織の態度へのショックで、3日ばかりぼんやりした。



しかし消費者金融の督促バイトのシフトがフルに入っており(⬅なんてバイトしてるんだよ💦)働いているうちに正気が戻ってきた。働くってすごい。



そして、本当に信頼できる大学の友人にだけ電話で顛末を打ち明けた。すると二日後、彼女が焼いたクッキーとユーロビート(何故…踊れと?)のCDが送られてきた。その気持ちがとても嬉しかった。



沙織からは電話やメールが何件も来たが、何を返事していいか分からず無視した。ここで驚くのは桃子からも「沙織から聞いたよ!親友なんだから和解しなよ!沙織泣いてるよ!」と電話📞が来たことだ。



私🐷(オイオイ、大杉くんのプライバシーには気を遣うくせに、私のプライバシーはだだ漏れかよ……)
ふと、そこにツッコミたくなる。アホくさ。泣きたいのはワシやわ、泣かんけどな😥(※南大阪方言)



この二人と、和解してまた友人づきあいする?半日考えてみる。私を適当に扱ったり、否定したりする沙織。沙織の子分みたいな桃子。……私達の関係は対等ではない。


私🐷(あ、この人達、もう要らねーわ……)



心からそう思えた。大学の友人がレベルが高すぎて引け目を感じていたから自分に釣り合った相手、お互い依存する相手として彼女達が必要だったのだ。
実は、私も彼女達を対等に思ってはいなかった。



この二人が居なくなったら私の予定は激減し、今後も寂しい気持ちや不安な感情が発生するかも知れないが……


私🐷(大学に良い友人達もいるし、それ以前に……たとえ友人がいなくても私は生きていける✨)


私は二人に別れのメールを送ってから着信拒否にし、アドレス帳から連絡先を消した。


暫くは精神的に不安定になったが、3ヶ月して共依存から抜けると、逆に驚くほど元気になってきた。


その後、沙織が大杉くんに八つ当たりしてぶちギレし、二人は絶交するなどの事件が起きたらしいが、私はよく知らない(無責任ですまないが💦)



私は大学の友人達と頻繁に遊ぶようになったし、就職先がブラックだったので同期と励まし合いながら乗り越え、新たな友人の絆が広がった。



沙織や桃子と絶縁して以来、私にフレネミーな友人や上から目線の男性が近づくことはなくなった。(でも一気にモテなくなった😅)



雰囲気が変わったのかな?と思っていたが、おそらく他人と接する時のスタンスを変えたからだと思う。


私はあなたが好きだし、同じ感情や誠意を返してくれるなら私達はずっと良い関係で居られる。でも、もしあなたが誠意を持たずに私を粗末に扱うなら、私はいつでも離れて行くよ、と。(完)