セクハラ戦線(私以外)異常あり!⑦

それにしても、当時は謎で仕方がなかった。これは久保田課長のみならず一般のセクハラッサーや、若手独身社員を不倫に誘う中堅既婚社員に対しても感じるところだけど。



彼らは、自分が嫌がられたり気持ち悪がられてるという自覚はないのだろうか?😒と。



でもこの数年で分かった。先だって年配のジャーナリストが、自分の出版社で働いていた若い女性に性的行為を強要していたことがニュースになった。




彼は「自分はセクハラや強要のつもりはなかった。女性も嫌がってなかったし、私の実績に憧れて恋愛関係になっていると思っていた」と取材に答えていたらしい。



嫌がっていても、関係性で弱い方はそれを表に出せないから表面上は愛想よく振る舞うだろう……という弱い側からの見方は出来ないのだ。



久保田課長も、「中年で妻帯者の自分が一方的に若い女性につきまとっている」という認識でやっているわけではなく、若者同士の恋愛💕くらいの気持ちでいたのかも知れない。



さて、入管に行く日がやって来た。久保田課長は私に資料を渡しながら「キサラギ先生は入管のプロだから助かりますよ。フリーザ様なんか、何回やり方をレクチャーしても仕事を覚えませんからね。」と露骨に年上のフリーザ様を嘲笑した💢



嫌な奴~💢いつもなら一言くらい意趣返しをするところだが、今日だけは久保田課長の機嫌を損ねるわけにはいかない。



私🐷「入管業務は割と複雑ですもの。久保田課長のように短期間で詳しくなる方が珍しいですわ😊」



巨大な猫を被っておだてた後、80年代少女漫画くらいのテンションで私は演技を続けた。



私🐷「あら、いっけな~い!私今日はガラケーを家に忘れちゃったわ💦向こうで何かお聞きしたいことがあるかも知れないのに、どうしようかしらっ!?」


……演技が過剰すぎてキャラが変わってる。



久保田課長👨「それなら私のスマホをお貸ししますよ。電話はこのタッチパネルから……」



そのスマホは会社のだよ!あんたのじゃないだろ!



私🐷「ありがとうございますぅ。もう私ったら♥
じゃあ、行ってきますねっ☆」



久保田課長は私という、2012年時点でガラケー使いの新人に油断したようだ。本当は私もスマホ使ってるけどね……😌



電車に乗るやいなや、業務用スマホの電源を入れてLINEの履歴を見ようとした。すると……



LINE画面「パスコードを入力して下さい」



……何ですと!?😱(続く)