実録!ビザ申請事件簿⑧魔性の女from福建省Ⅴ

東京入管2階……待ち合いの椅子が並んだ場所で、陳珊はウキウキしていた。


陳珊👩「担任の先生も喜んでくれました🎵これで日本で出産できるから嬉しい」


私🐷「陳さん、まだ絶対ビザ出るわけじゃないよ」


…異国で父親の定かでない子供を一人で出産予定って💦日本人の平均的な考え方から逸脱していない私にしてみれば、あまり嬉しい状況じゃないが😱


私🐷(まあ、陳さんの生育した文化は私のそれとはまるで違うんだろう💦)


陳珊の名前が呼ばれた。職員は何と、小部屋に入るように指示するではないか。


入管に呼ばれた時、通常はカウンターで職員と相対する。多少説教されることはあれど、カウンターで不交付を言い渡されることはごく少ないのだ。



私🐷(小部屋に入れってことはダメかー!!💀)


まだニコニコしている陳珊をよそに、職員は淡々と資格外活動違反、拘留歴と在留状況が悪すぎることを説明し、ビザ更新は認めないので期限内に日本から出ていくように伝えた。


陳珊は真顔になり、だんだん怒りに満ちた表情💢になって「だって、私は妊娠中ですよ!なのに飛行機に乗れっていうの!」と喚きだした。



職員👨「個々の事情を考慮することはありません」



それを聞いた陳珊はやにわに立ち上がり、なんと私か持っていた彼女のパスポートをひったくって全力失踪で部屋の外に駆け出した🏃。


唖然とする職員に「すみません、これで失礼します!」と謝りながら荷物をまとめ、私も陳珊を追いかけた。(続く)