セクハラ戦線(私以外)異常あり!⑬

久保田課長とフリーザ様が着席してから、私も深刻そうな顔を作って席についた。


私🐷「お伝えしたいことがあって。先々週あたりでしたか、週刊○○の記者が留学生業界の現状を取材してきたいと申し込みしてきましたよね。」


久保田課長👨「ああ、あの件ならお断りしたよ」


私🐷「実は、○○社に勤めてることと記者の名前で気付いたんですが、彼は私の大学の友人なんです」


気付いたも何も、記者の名倉に情報をリークして、取材をけしかけたのは私だが……💧


フリーザ様👨「へえ、それは偶然ですね。」



私🐷「名倉も今の私の勤め先がここだとは知らなかったんですね💦それで懐かしくなって、名倉に『どんなことが聞きたかったのか、業界に詳しいから一般的なことなら何でも答えるよ!』って連絡してみたんですよ。


そうしたら、『業界もだけど、アナタの勤務先には興味があるよ。昔、コンプライアンス違反で文科省から一定期間募集停止を喰らってるよね😱それに10年前には当時の校長が部下を暴行して逮捕されてるし、そういう体質が変わってるの?』って言われました」


実は名倉がではなく、私が調べた情報だが……なんちゅうブラックな学校や😅久保田課長とフリーザ様は沈黙した。私はいかにも不安げに言葉を続けた。


私🐷「こんなことを申し上げて失礼ですが、一時期女性教員のほとんどの間では、久保田課長は女子学生との距離が近すぎると話題になっていたことがありまして」


久保田課長は驚愕した顔になった💥



フリーザ様👨「私達はそうは思いませんが……同性と異性では感じ方が違いますからね。女性陣の心証が良いに越したことはない。」


私🐷「他の日本語学校では、教員が学生にパワハラしてると怪文書が出回ったことがあるようです。

久保田課長のフレンドリーな対応は素晴らしいですが、時節柄、担任を介さず個別に学生と対するような指導は避けた方が良いと思います💦」


久保田課長からは「なぜ、お前にそんなこと言われなきゃ行けないんだ❗」という心の声が伝わってきたが、私は「すごく心配してますぅ」という顔を作り、聞こえないフリをした。


フリーザ様👨「キサラギ先生のご心配の気持ちはよくよく分かりました❗こうしましょう。これから久保田課長が学生と面談する時は、私もしくは担任が必ず立ちあうことにします。」



何と、普段仕事をしてるのか否かも怪しい昼行灯のようなフリーザ様が初めて、管理職らしい責任感を見せた。私は少し彼を見直した😓



久保田課長👨「そんな必要はありません!私は学生に親身な指導を、という校是に従っているだけだよ。女性陣も失礼だな。私のことが気に入らないからデマを撒こうとしてるだけでしょう💢」


私が口を開こうとすると、フリーザ様が先に身を久保田課長の方に乗り出した。


フリーザ様👨「久保田課長、李下に冠を正さずという言葉があります。君子は少しでも疑われることはするな、という意味ですが、まして我々は学生より若手職員より、責任のある立場ですよ。年若の人にこんなことを心配された時点で恥ずかしい。」


フリーザ様がかなり攻めてる!どうした!


結局、久保田課長は不貞腐れたように了承し、その後はずっと女子学生を呼び出すことは少なくなった。隣の席の私に無駄話も一切しなくなった。


スッキリしていたが、私は翌年の人事で彼の復讐心を思い知るのだった……(続く)


次回が最終回です♥